一般栽培と有機栽培、自然栽培の違い

一般栽培と有機栽培、自然栽培の違い
一般栽培と有機栽培、自然栽培の違い

自然栽培というのは、農薬も肥料も一切使わない農業のことをいいます。農薬を基本的には使わない「有機栽培」「有機野菜」は誰もが知っていると思います。

有機栽培とは一定の農場で3年間以上、有機肥料を使って栽培したものをいいます。農薬はJAS認定のものを使用してよいが、それ以外は使用しません。一般的に、肥料には「化学肥料」と「有機肥料」があります。化学肥料は化学的に合成したり、あるいは天然物を原料としてそれを加工して製造します。一方、有機肥料というのは動植物の肥料で、堆肥、動物の糞尿などからつくられます。

では、なぜ肥料が必要なのか。畑で作物を作るということは、土壌からその分の栄養が減るということで、収穫を続ければ次第に土地がやせ、いずれは作物が育たなくなります。それを避けるために肥料が必要です。これが従来の農学の基本的な考えです。おそらく多くの方もそのように思っているはずです。

ところが自然栽培では、その肥料(有機肥料含む)を一切使わないのです。

なぜ農薬だけでなく肥料も使わないのか

なぜ農薬だけでなく肥料も使わないのか
なぜ農薬だけでなく肥料も使わないのか

農薬をできるだけ使わないほうがいいということは誰でも理解できると思いますが、なぜ肥料まで使わないのか。

自然栽培では、肥料こそが野菜や虫や病気におかされる原因だと考えるからです。化学肥料であろうと有機肥料であろうと、人為的に施された肥料こそが自然の摂理を壊してしまっているのです。

自然界を眺めてみれば、木々や草花は肥料など何もないのに成長しています。森では誰の手も借りずに果物がたわわに実り、その営みは私たち人類が生まれる前からずっと繰り返されてきました。自然はそのままで調和がとれているのです。自然のものは、どんな条件であっても自活できる力をもっているのです。

病気になって腐っている森や、虫に食われて丸裸になった草原をみたことがありますか?
極端にいえば、人間がてをかけた田畑だけが、病気になったり虫に脅かされているのです。肥料を使うから虫や病気にやられ、それを食い止めるために農薬を使わざるを得ないのです。人間が良かれと思ってやっていることは、実は自然界のバランスを崩していることにほかならないのです。

日本野菜は農薬まみれ

日本野菜は農薬まみれ
日本野菜は農薬まみれ

気象条件やつくっている作物によっても農薬の使用量は異なるので一概に比較はできませんが、日本は「農薬大国」です。

また2008年のOECDのレポートによれば、日本の農薬や肥料使用、栄養過剰の数値はOECD標準よりも高いという報告がされています。

日本の農薬使用量の水準が高いのは、「土地や労働者への圧力や温暖湿潤気候によることがあげられます」と指摘されています。また、このレポートでは、同時に「肥料の過剰使用」も問題視されています。

レポートには、「過去15年以上、過剰リンは減少しているが、日本はOECD加盟国の中で、農地1ヘクタールあたりの過剰リンの数値が最も高い。それはOECD平均を上回りほぼ5倍である」とされています。ちなみにリンというのは肥料の主成分の1つです。

日本においては、これだけの農薬と肥料を使わないことには「商品」として価値のある作物を作り出せないという現実があるのです。ひとつには、日本人は食べ物の形状や品質にうるさいという特徴があります。スーパーの野菜は、形がみんな揃ってとてもきれいです。一匹でも虫がついていたら、大変な騒ぎになるでしょう。そのために農薬を過剰に使用しがちになるのです。しかし、このような日本人の過剰な品質意識を差し引いても、現在の農地はどうしようもない状況に陥っているのです。

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