環境問題を考える

地球環境とオゾン

今、あなたはどんな場所でこのページを読んでいるのでしょうか。

会社、電車の中、待ち時間のカフェで、あるいは、ただなんとなく自宅でネットサーフィンをしていて、環境と未来を考える「Greenwashgoldプロジェクト」にたどり着いたのかもしれません。

いつでも、どんな場所でも私たちは自分と地球の環境問題とつながることができます。それを考えようと思えば、どこでもつながることができ、また簡単につながることができる便利な時代になりました。そもそも環境とは豊かな広がりと奥行きをもった知識と行動の分野だと思います。環境問題に継続的に取り組んでいる人たちは、持続可能な社会についての創造的なビジョンを持っています。

一方、環境に対する配慮や環境リスクを正しく理解する習慣をもっている、あるいは知っている人たちは多くありません。大気汚染、環境汚染、環境破壊の過酷な現実が、いつも思いがけないところに生じてくるからです。有害物資に健康や生命を奪われたり、土地の荒廃で難民になったりした人々が世界では今もたくさんいるのが現状です。

人が人の生活圏を汚染し、例えそれが間接的であったにせよ、破壊するような行為は、かつて地域問題の1つとして扱われました。しかし、私もあなたも被害者、あるいは加害者にもなり得る地球環境問題をきっかけに今ではあらゆる地域が、人が、社会的資本が、互いにつながっていると考えられるようになってきました。

つまり、生活基盤である環境は、私たちの「一部」ではなく、「すべて」なのです。人間が社会システム全体で取り組むべきもの、それが私たちが生きている環境なのです。

Greenwashgoldプロジェクトでは、「簡単」というニュアンスの「環境の基本」をお伝えするのではなく、本質的な環境の基本を皆さまにお伝えしたいと考えています。

環境破壊もローカルからグローバルへ

オゾン層

オゾン層

これまで「公害」は地域規模であり、加害者である排出企業と被害者である住民が明確でした。それに対し、規模が地域や国境を越え、加害者も被害者も不特定多数になったのが地球環境問題です。その代表ともいえる地球温暖化とオゾン層破壊を考えると、どちらも主な原因物質は直接的に健康被害を及ぼすものではなく、通常の生活で発生する温室効果ガスでした。

主に温室効果ガスは地球温暖化を引き起こし、フロンガスはオゾン層の破壊につながります。そしてどちらもまた私たち一人ひとりが加害者であり、同様に被害者でもあるのです。しかし、最大の被害者は地球環境であるといえます。

オゾン層破壊〜成層圏オゾンの濃度が半分まで低下

「フロンが原因でオゾンが破壊されている」1974年からアメリカで唱えられていたこの説が現実に確認されたのは、1980年代のことでした。南極の成層圏でオゾンの濃度が半分程度まで減った結果、オゾンホールが観測されました。(参考記事:オゾンホールを初めて発見したのは日本人

この現象は、フロンなどの人工化学物質、特にCFCs(クロロフルオロカーボンズ)が成層圏で太陽の紫外線を受けて分解され、塩素原子を放出してオゾン分子を連鎖的に分解することで起こります。

通常、オゾンは有害な紫外線等から私たちを守ってくれていますが、薄まると地表に届く紫外線が増え、生物の健康に影響を与えます。例えば、オゾン層が1%破壊されるとどうなるかご存知でしょうか?

オゾンが1%は破壊されると、地表に届く紫外線は1.5〜2.0%増え、皮膚がんの発生率は2%高まります。

この問題はその後の国際社会の対応が比較的速やかだったことでも知られています。1987年にカナダのモントリオールでオゾン層保護条約議定書(モントリオール議定書)が署名され、1990年にロンドンで開かれたモントリオール議定書締約国会議では、CFCsが特定フロンとして2000年までに生産禁止となりました。

1988年、日本もモントリオール議定書に加入し、オゾン層保護法を制定。これによってCFCsの製造規制や、排出抑制などが義務付けられました。その後、代替フロン(HCFCsやHFCs)もオゾン層を破壊することが分かったため、2001年にはエアコン、冷蔵庫といった特定製品のフロン類を破壊・回収するよう義務付ける「フロン回収破壊法」が制定されました。

それでも回復していないオゾン層

残念ながら、こうした取り組みにもかかわらず、オゾンホールの回復はまだ確認されていません。さらに2011年には北極の成層圏でもオゾンホールが観測されました。極地でオゾンホールができると、中緯度でもオゾンが薄まります。

オゾン層の変動は今後もチェックされ、疫学調査を通じた紫外線と健康の関係や、規制効果を打ち消す変化があるかどうかなどの調査が行われています。フロン類を出さないライフスタイルへの切り替えも含め、オゾン層問題の解決には長い時間が必要なのかもしれません。

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